NewsPicksのプレミアム会員になった話

2017.07.24 Monday

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    今更かよと思われても仕方ないですがようやくNewsPicksのプレミアム会員に登録しました。

     

    アプリに随分前にダウンロードして、たまに立ち上げてニュースを見るくらいはしていたのですが、特に記事をpickするわけでもなく、記事に対してのコメントをするわけでもない、というかどういう風に使ったらいいのかもよく分からない状態でした。

     

    NewsPicksのオリジナル記事が面白いらしい、というのはプレミアム会員になっている周りの友人から聞いていたので気になってはいたのですが、月額1400円(ios)にビビり、なかなか登録できませんでした。よくよく考えると経済誌を一冊購読するのとそんなに変わらない価格ですが、アプリ課金というフィルターがかかると急にハードルが高くなるのです。

     

    そんなタイミングで偶然いくつかの媒体でNewsPicks編集長の佐々木さんの記事やコメントを見る機会があり、まずはお金を払ってコンテンツを楽しんでみようという気持ちでプレミアム会員に登録しました。

     

    まだ利用して一ヶ月くらいですが、「お金を払っている」というのが一つのモチベーションとなり、これまではまばらにしかアプリを立ち上げていなかったのですが、毎朝必ずチェックするのが日課になりました。

     

    さらにこれまでは積極的にアプリ内でコメントをするなどのアクションを行ってなかったのですが、pickするときは短文でも必ずコメントをするようになりました。

     

    これが意外とモチベーションになっていて、(大したコメントはしてないのですが)コメントをする以上、しっかり記事を読んでアウトプットしないといけないし、時に筆者の人からも反応を貰えたり想像していたよりもコミュニケーションがベースになっているアプリなのだなと気づきました。

     

    さらにオリジナル記事も非常に興味深い内容のものが多く、これで1400円なら安いなとまで思うようになりました。もう少し踏み込んだコメントが出来ればもっと面白いのだろうと思うのですが、残念ながら文章を書くのが非常に苦手なので今は一言二言書くのが精一杯です笑

     

    ですが、毎日コメントを続けていくのもそういった苦手意識を克服するのにも有効じゃないかなと思っています。日々のインプットを増やしながらアウトプットまでナチュラルに行えるプラットフォームって凄いですよね。

     

    ひとまずプレミアム会員は継続していこうと思います。

    AIとマーケティングについて考えたこと

    2017.06.19 Monday

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      先日、appierのオフィス視察とAIに関するワークショップに参加するために台湾に行ってきました。

       

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      appierはFortuneの「AI革命をリードする50社」にも選定されている、AI活用をベースとしたテクノロジー企業です。

      GMOペパボでは主にminneのアプリインストールを促進するためにappierのソリューションを活用しており、先日もappierのプレスリリースで事例としてご紹介いただきました。

       

      リリースにもある通り、appierのソリューション=AIでの獲得効率化という点においては、すでに実績の数字が物語っている部分もあり、疑う余地もなかったのですが、AIという技術に対してはより理解をし、自分自身の言葉で説明出来る必要があると感じていました。そのような経緯もあり、今回のワークショップに参加させていただきました。

       

      ツアーではいくつかのセッションがあったのですが、個人的にはHsuan-Tien Lin氏による「AIのビジネス実践活用」のセッションが非常に参考になりました。

       

      ※Hsuan-Tien Lin氏はアジアの人工知能コミュニティの著名人であり、情報通信工学科の准教授として国立台湾大学に勤めていました。

       

      Hsuan-Tien Lin氏のセッションでは、そもそものAIの考え方の基礎から実際のビジネスでのAIとの付き合い方など幅広い講義をいただき、少し遠い世界に感じていたAIという技術をどうペパボのビジネスに対して活用していったら良いのか?という具体的なイメージを浮かべることが出来るようになりました。

       

      AIというと、その仕組みについては一見ブラックボックスで、どのようなロジックでどういう判断をしているのか?という部分に関しては先述した通り上手く説明が出来なかったのですが、広告やマーケティングにおいては、ものすごくシンプルに「人間の定義出来る領域では無理」な範囲を多角的に検証し予測出来る技術なのだ、と理解するとしっくりきました。(あくまでも個人的な感想なので突っ込まないでください)

       

      また先日も自分のブログに書きましたが、現在ペパボでは1st party dataの活用について様々な取り組みを開始しています。

      自社のマーケティング活動への利用や、広告配信の効率化など利用目的は多岐に渡りますが、データのセグメントを切る技術に関してはある程度の専門性が求められ、人材獲得や育成なども非常に重要になります。

       

      AIはこの点においても重要な武器になりえる可能性を秘めていると感じました。

       

      これまで人が膨大な時間を掛けてきて提示した数パターンの仮説をAIであれば数百提示出来るかもしれない。

      昨今話題になっている生産性という観点においても、はるかに効率的なのではないだろうかという印象がありました。

      もしかするとこれから重宝されるマーケターはAIを上手く活用できる人材なのかもしれない、今回のワークショップでそういう印象すら持ちました。

       

      ペパボで今すぐ活用するとすると以下のようなイメージでしょうか。

       

      ・広告運用のインハウス化での活用(新規獲得)

      ・メール、プッシュなどのリテンション施策

      ・離脱ユーザー対策

       

      いずれにせよ、ペパボでもAIに関してはまだまだ取り組めていない分野です。

      しかしながらgoogleでもすでに「AIファースト」へのシフトが表明されたり、LINE社でのカンファレンスでもAI革命が謳われる世の中です。今後のペパボのマーケティングにおいても非常に重要なターニングポイントにあると実感していますし、早々に活用を進めていく所存です。この辺りバリバリやっている、もしくは興味ある方は是非一緒に推進いただけると嬉しいです!

       

       

      追伸

      appier様の台湾オフィスはめちゃくちゃ綺麗で、刺激的なオフィスでした。また是非お邪魔したい・・・!

       

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      1st Party Dataを活用した広告配信とペパボにおけるPBMの取り組みについて

      2016.12.05 Monday

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        この記事は、Pepabo Managers Advent Calendar 2016の5日目の記事です。

        4日目は、minneプロダクトチームマネージャーのpplogさんの「根本的な帰属の誤り」でした!

         

        Managers Advent Calendarですが、マネージメントというよりは最近minneで実践している

        ログ基盤を軸としてたあれこれや、今後のペパボにおけるPeople Based Marketingのあれこれなんかを書こうと思います。

         

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        先日GMO NIKKOさんが運用する「アド論」のPeople Based Marketing実践セミナーに登壇してきました。

        こちらのセミナーでは、「People Based Marketing(PBM)」とは?という基礎の部分から、FacrbookさんやYahooさんではこんな風に活用できるよ!ここが大事なポイントだよ!といったところまで幅広く学べる内容になっており、僕自身も大変勉強になりました。僕のパートではより具体的なクライアントサイドの活用事例としてminneのお話しをしたのですが、本エントリーはそちらの内容をベースに書いています。

         

        ペパボの「Bigfoot」

         

        ペパボには「Bigfoot」と名付けられたログ基盤があります。2015年の暮れに構築をスタートし、今年の春からはデジタルマーケティングに活用し始めました。広告配信もその中の一つです。とてもシンプルなものでは、nendさんでのデリタゲ(除外配信)などもすでに行なっていますが、今回はリエンゲージ施策に絞った活用事例を少しだけご紹介出来ればと思います。Bigfootの詳細については、名付け親でもあるペパボのプリンシパルエンジニアmonochromeganeさんのスライドをぜひご参照ください。

         

         

         

         

         

        適切なタイミングで適切なメッセージを届ける

         

        そもそもログ基盤を活用して実現したい広告配信、PBMを活用して実現したい広告配信とは何でしょうか。

        個人的には「適切なタイミングで適切なメッセージをユーザーに届けること」だと思っています。この考えは広告配信に限った話ではなく、当然プッシュ配信やメルマガの配信、アプリ内のタイムラインの情報、レコメンドなんかも同様と考えます。

         

        先に記載したnendでのデリタゲ配信などは主に新規ユーザー獲得に向けた配信なので、Bigfootを活用することでデータのリフレッシュがほぼリアルタイムに近い状態になり、非常に高い成果も出始めています。しかしながら、2015年来、大規模な投資を実施しているminneは新規の獲得以外にも、急激に増えた新規顧客に対しての継続性を高める施策が若干弱いと感じていました。現在の「minne」のユーザーの大半は、アプリ経由で閲覧しています。そのため、プッシュ配信をオフに設定されたりメルマガが未達になってしまえばユーザーに対して能動的にアクションを起こしてもらうタッチポイントが限られてしまうという懸念がありました。ここに対して「広告」を一つのタッチポイントとして有効活用出来ないか?と考え、リエンゲージ配信の強化に着手することにしました。

         

        minneでの実践

         

        まず、リエンゲージ配信の強化にあたり、顧客分析を実施しました。シンプルにいえば、「バックが欲しい人にはバックのクリエイティブ」を届けたいわけです。(この辺りはCriteoさん等のダイナミックリタゲが有効ですね)バスケット分析やカテゴリ別分析を実施する中でいくつかの仮説を立て、ある特定の期間のRecencyとFrequencyを基に、細かすぎない範囲で顧客セグメントの切り出しを行いました。

        ※この辺りの分析はGMO NIKKO社に沢山お手伝いいただきました。

         

        それが以下です。

         

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        minneでのお買い物経験が少ない方にはアクセサリーなどの人気カテゴリのクリエイティブを、すでにエンゲージが高い方には家具等の単価が少し高めの作品のクリエイティブを配信。さらに休眠中ユーザーに対しても、バスケット分析から得た関連カテゴリの作品などをそれぞれ配信しました。

         

        結果は以下のような感じです。

         

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        特にセグメントを分けず配信した時と比較して、最大でROASに8倍の違いが出ました。ある程度興味関心に基づいたクリエイティブではあるため、当然の結果ではあるものの、これは今後ログデータを活用していく上で非常に参考となる結果になりました。

         

        ログ基盤を活用することの成果

         

        まだまだ取り組み始めたばかりなので、大きな成果とは言い難い部分はあります。ですが、昨今の大きな課題である、クロスデバイスによるデバイス単位の管理から1ユーザーとして顧客を管理出来るようになったのは本当に素晴らしいと考えています。広告出稿においても、単純なラストクリックコンバージョンの単価に左右されるというよりは、その先にある経路単位のLTVを追ったり、アトリビューション的な効果についても計測できるようになるでしょう。(残念ながら、まだそこまでの領域に行けてないですが挑戦してます。)もちろんリエンゲージ広告やリターゲティング広告はオーガニックを刈り取ってしまう可能性もあり、配信セグメントの設計などまだまだ考えていく余地も大きいです。しかし最終的には、ログをベースにセグメントの最適化から配信クリエイティブの製作まであらゆる所を自動化していく事も出来るのでは?と妄想しています。

         

        PBMの取り組みをペパボ全体で実施したい

         

        PBMは、クロスデバイスの問題だけを解決するものではないと思っています。

         

        例えば、ペパボが運営する10を超えるサービスは、それぞれ別ブランドとして運営していますが、ホスティングとドメイン、ECとメディアなど、いずれのサービスも非常に親和性が高いため、当然複数のサービスをご利用いただいている方も沢山いらっしゃいます。

        こういったユーザーを、現状は各サービスに登録している独立したユーザーとしてしか認識できていませんが、今後「Bigfoot」がペパボのログ基盤として浸透し、複数サービスを利用しているユーザーを1ユーザーとして認識出来るようになった時に、より便利に、より快適に、ペパボのサービスをご利用いただける最高の環境が提供できるのではないか。

         

        そんな事を考えています。

         

        来年ペパボは、こういったデジタルマーケティング分野にもガンガン力を入れていくので、もし気になる方がいらしゃいましたら、ぜひ一緒にランチや飲みに行きましょう!