AIとマーケティングについて考えたこと
2017.06.19 Monday
先日、appierのオフィス視察とAIに関するワークショップに参加するために台湾に行ってきました。
appierはFortuneの「AI革命をリードする50社」にも選定されている、AI活用をベースとしたテクノロジー企業です。
GMOペパボでは主にminneのアプリインストールを促進するためにappierのソリューションを活用しており、先日もappierのプレスリリースで事例としてご紹介いただきました。
リリースにもある通り、appierのソリューション=AIでの獲得効率化という点においては、すでに実績の数字が物語っている部分もあり、疑う余地もなかったのですが、AIという技術に対してはより理解をし、自分自身の言葉で説明出来る必要があると感じていました。そのような経緯もあり、今回のワークショップに参加させていただきました。
ツアーではいくつかのセッションがあったのですが、個人的にはHsuan-Tien Lin氏による「AIのビジネス実践活用」のセッションが非常に参考になりました。
※Hsuan-Tien Lin氏はアジアの人工知能コミュニティの著名人であり、情報通信工学科の准教授として国立台湾大学に勤めていました。
Hsuan-Tien Lin氏のセッションでは、そもそものAIの考え方の基礎から実際のビジネスでのAIとの付き合い方など幅広い講義をいただき、少し遠い世界に感じていたAIという技術をどうペパボのビジネスに対して活用していったら良いのか?という具体的なイメージを浮かべることが出来るようになりました。
AIというと、その仕組みについては一見ブラックボックスで、どのようなロジックでどういう判断をしているのか?という部分に関しては先述した通り上手く説明が出来なかったのですが、広告やマーケティングにおいては、ものすごくシンプルに「人間の定義出来る領域では無理」な範囲を多角的に検証し予測出来る技術なのだ、と理解するとしっくりきました。(あくまでも個人的な感想なので突っ込まないでください)
また先日も自分のブログに書きましたが、現在ペパボでは1st party dataの活用について様々な取り組みを開始しています。
自社のマーケティング活動への利用や、広告配信の効率化など利用目的は多岐に渡りますが、データのセグメントを切る技術に関してはある程度の専門性が求められ、人材獲得や育成なども非常に重要になります。
AIはこの点においても重要な武器になりえる可能性を秘めていると感じました。
これまで人が膨大な時間を掛けてきて提示した数パターンの仮説をAIであれば数百提示出来るかもしれない。
昨今話題になっている生産性という観点においても、はるかに効率的なのではないだろうかという印象がありました。
もしかするとこれから重宝されるマーケターはAIを上手く活用できる人材なのかもしれない、今回のワークショップでそういう印象すら持ちました。
ペパボで今すぐ活用するとすると以下のようなイメージでしょうか。
・広告運用のインハウス化での活用(新規獲得)
・メール、プッシュなどのリテンション施策
・離脱ユーザー対策
いずれにせよ、ペパボでもAIに関してはまだまだ取り組めていない分野です。
しかしながらgoogleでもすでに「AIファースト」へのシフトが表明されたり、LINE社でのカンファレンスでもAI革命が謳われる世の中です。今後のペパボのマーケティングにおいても非常に重要なターニングポイントにあると実感していますし、早々に活用を進めていく所存です。この辺りバリバリやっている、もしくは興味ある方は是非一緒に推進いただけると嬉しいです!
追伸
appier様の台湾オフィスはめちゃくちゃ綺麗で、刺激的なオフィスでした。また是非お邪魔したい・・・!